ヌーン・コンサート   

今日は、お昼にクラシック・コンサートに行ってきた。
スタンフォード大学には、あまり知られていないが、音楽学部がある。
さらに、大学お抱えのカルテットがある。
このカルテットでバイオリンを弾いている人の犬と、うちの犬が友達。
ファーガス君はオス犬で、うちのソフィーはメス犬。ふたり(?)は仲良し。そんな関係でお誘いを受けた。

ヌーン・コンサートという名のとおり、「Bring your lunch」と案内状に書いてある。
「えっ、ランチを食べながら聴くの?」 そうではなく、「ランチを持ってきてお友達とおしゃべりでもしながら、始まる前にどうぞ」ということらしい。 「These informal performances will light up your day!」 だって。

コンサートは約1時間の短いもので、ハイドンの弦楽四重奏曲と、ドビュッシーのチェロ・ソナタ。
どちらもステキだった。
実は私は3歳からバイオリンを習っている。でも、とってもへたくそ。練習が嫌いで、上手に弾けないからバイオリンが嫌いだった。才能もまったくないのに、母は断固としてやめさせてくれなかった。だから、バイオリンが原因で母に反抗もした。
小さい頃のバイオリンは、決して楽しいものではなく、苦しいものだった。

それでも、他にできることもなかったし、唯一合奏は好きだったので、大学でオーケストラに入った。初めての定期演奏会。1年生だし、セカンド・バイオリンの後ろの方。客席からは見えない席。
それなのに、母は聴きにくるという。北海道の遠い町から。
「来なくていいよ」と電話で強い口調で言う私。でも「聴きに行く」と母。「だって、来ても私の姿は見えないんだし、飛行機代がもったいないよ」と、反発する私。
何度か押し問答した挙句、結局母が折れて、来なかった。

当日母の妹が偶然用事で上京してきて、聴きに来てくれた。叔母が、母は私の演奏曲目が決まってから毎日毎日、この曲をレコードで聴いていたと言った。とっても楽しみにしていたんだとも言った。私にとっての初舞台が、私以上に母にとっての初舞台だったのだろう。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23。私の心の痛みの曲。

最近バイオリンのコンサートに来ると、いろいろな思いと美しい音が交錯して、いつも泣けてしまう。だからいつも一人で来る。
でも、あんなに嫌いだったバイオリンが今はとてつもなく好き。弓が弦をこすってバイオリンが鳴る。チェロと共鳴し、ビオラと響きあう。それが私の体に共鳴し、心に響く。
こんなに音楽好きになったのは、やっぱり母のおかげ、、、、。
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by 22raspberry | 2005-06-29 22:22 | くらし

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